今春、出版した学術啓蒙書『アメリカからアメリカスへ―欧米という発想を超えて』は創元社からの連絡によりますと、この種の書籍としては予想以上の売れ行きで、喜んでいるとの報告がありました。書評も「時事英語研究」に続いて、産経新聞が書評欄のトップで越智道雄先生(明治大学)が個々の論文に具体的に触れながら好意ある評価をくださいました。これも会員の皆様のお陰と感謝しております。
一言、感謝のご報告を致します。
(2000年7月15日現在、敬称略)
一般会員=立岩 礼子
「今号には同志社大学の名誉教授、那須頼雅先生がご専門のマーク・トウェインの作品をフルに利用され、彼の心の中にすでに「アメリカス」という発想が立派に存在したことをお書きいただいたこと、大変勇気づけられました。われわれの考えは反米を目的としているのではなく、いまなお生成過程にあり流動している南北アメリカの将来を見据えることに重点のあることはは云うまでもありません。
「今一つ嬉しいことは、われわれが考えていることを学生たちに分かり易く伝えていこうとしたら、たちまち英米学科の学生が次々ラテンアメリカの地から見てみようと身軽に飛び出して行って感想文を書いてくれたし(前号のニューズレターに掲載)、逆にラテンアメリカの勉強をした学生が米国の大学に入ってヒスパニックと肩をならべて勉強しています。97年にイスパニア学科を卒業し今回寄稿してくれた二村友佳子さんがその例です。立花隆氏の言葉ではないですが、二十歳前後の若者が何をやろうとするかで、人間の脳の中身と将来が決まってしまう、と考えると励みになるとともに、われわれの責任の重さをつくづくと感じます。
「若者と云えば、今朝のNEWYORK TIMESのWEEKLY REVIEWを読んでいたら、いまの若者は「teenager」が「screenager」と呼ばれるようになっているとのこと。一日中映像の世界の中にとどまってvirtual reality の方が現実になっていると云われるにいたりました。メカ音痴だったわれわれ老人は、その若者達を相手に何を伝えたらいいのか、戸惑いを感じないではいられません。せめて「screenを飲んでも、screenに飲まれるな」とでも忠告するところが精一杯ですかね。 (YK)
当学会の年会費は一般会員は5,000円です(入会金はありません)。納入は、郵便局で下記の口座にお振り込みお願い致します。
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加入者名:天理大学アメリカス学会
なお、一般会員とは別に、賛助会員を募集致しております。賛助会員の会費は年1口30,000円です。 天理大学アメリカス学会に関するお問い合わせの方は下記へお申し出ください。
天理大学アメリカス学会ニューズレター
(No. 34:2000年7月15日発行)
編集人:北詰洋一
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