天理大学

考古学・民俗学専攻

卒業生からのメッセージ

大阪市中学校教員 山口 莉加 (2011年度卒業)

天理大学との出会い

 私は社会科が好きで、将来社会科にかかわりのある仕事に就きたいと考えていました。中学校、高校と社会科を学ぶ中で、ふと「文献などの記録が残っていない時代って、どうやってその時代のことがわかるんだろう」という疑問をもちました。まさに、その事を学べる学問が考古学でした。私は大学で考古学を専門的に学びたいと思い、天理大学を選びました。
 在学中は、考古学に必要な知識はもちろん、実践的な実習も多く学ぶことができました。それに加えて、レーダーとよばれる機械を使った遺跡探査や、海外での発掘調査、平城京の発掘調査のアルバイトなども参加させていただくことができました。

現在の仕事について

 4回生になって進路を決める際に、私は天理大学で何をしてきたかを思い起こしました。そして、遺跡を調査したり、時には実際に発掘したりの経験の中で得られた「わくわく感」!次は何が出てくるのか、この形はなんの意味があるのか、といった、文字として残っていないからこそ、うんうんうなって考える楽しさ。このわくわく感や楽しさを、もっと多くの人に伝えたいと思い、社会科の教諭という道を選びました。現在は大阪市の中学校で働かせていただいています。
 

考古学の魅力

 考古学といえば「発掘」のイメージを持たれる方も多いと思いますが、実は場所を決めて「いざ発掘!」となってもそう易々とはいきません。発掘する場所は平らなわけではなく、石がごろごろあったり、手強い雑草が多く生えていたり、地下水がしみ出ていたりします。もちろんそのままでは発掘できませんので、石をどけ(人力)、草を刈り(人力)、地下水を吸い出し(専用ポンプ)と、準備を整のえて、やっと発掘のスタートラインに立てます。さらにさらに、手当たり次第に穴を掘るわけではなく、区画を決め、一気に掘らず、少しずつ土の色を見ながら、時には地中から出てきた石や、木や草などの根っこと格闘しながら掘り進めていきます。そうです。発掘は決して華々しい作業ではなく、9割は地味で、体力と根気がいる作業です。
 しかし残りの1割は、そうやって苦労した中で、土器や石器などの遺物が出てきたときの喜びで、それは何にも代えがたいものです。そして出てきた遺物は、実際に遥か昔の人々が作り、使っていたものです。それを直接さわり、見ることができるのも醍醐味の一つだと思います。
 考古学は、文字通り「古きを考える」、つまり文字に残らない人間の生活を考え、知ろうとする学問です。新しい発見がなされた際には、今までの歴史や文化などの見方が変わることもある。そこに立ち会うことのできる学問です。そういった、分からない、知らない事に対して考え続けることができる所に、私は「わくわく」しましたし、感動もしました。考古学の持つ素敵さだと考えます。
 一人でも多くの人に考古学の魅力を知ってほしいです。
 
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