天理大学

考古学・民俗学専攻

卒業生からのメッセージ

公益財団法人大阪日本民藝館学芸員 小野 絢子(2011年度卒業)

天理大学との出会い

 私は平成23年3月に考古学・民俗学専攻を卒業し、大阪大学大学院を経て平成25年の10月から大阪日本民藝館で学芸員として働いています。毎日好きなものに囲まれて仕事ができ、ありがたいと思う毎日ですが、これは天理大学との幸せな出会いから始まりました。
 高校のとき、大学で歴史を学びたくて調べていくうちに、自分の興味は、大きな歴史の裏にある市井の人々のことにあると気付きました。でも、それがどの学問分野なのかが分からないまま、ウエブで検索していたら偶然天理大学の考古学・民俗学のページと出会い、そこで初めて自分の学びたいことは民俗学だと知りました。ほかにも調べましたが、1年から民俗学をしっかり教えてくれる天理大学が一番いいと思い入学しました。
 授業では、考古学の基礎も教えてもらえましたし、民俗学では年中行事や妖怪など形のないものだけでなく、例えば、着物の裾の模様から着ていた人の住んでいる環境や習俗を考えるという、“ものから人へつながっていく”考え方の方向性、見方を教えてもらったのが面白かったです。 

芭蕉布に導かれた民藝との縁

 今私は、大阪日本民藝館で勤めていますが、初めて“民藝”を意識したのは大学に入ってからです。民俗学基礎演習で、天理参考館の展示の中から一つ選んでレポートを書く課題で、織物をしている母の影響もあり沖縄の「芭蕉布」を選んだのがきっかけでした。母の織物の師匠が私の出身である倉敷の倉敷民藝館の初代館長で、「芭蕉布」を戦後沖縄で復興させた方も同じ師匠に教わっていました。私も母と一緒に時々倉敷民藝館に行き「芭蕉布」を知っていましたので、参考館での出会いも何かの縁だと調べたことが今の仕事へとつながったわけです。
 

民俗学の面白味、楽しみとは

 民俗学で一番難しく魅力的なのはフィールドワークです。机上の研究プラス、実際に関わってきた人の生の声を聞くことから、大きな歴史の一側面を探れ刺激的でした。
 卒業論文は「民藝運動と女性」のテーマで民藝運動に関わった倉敷の女性のことを書きましたが、聞き取り取材でほぼ構成しました。教授からは“生きてくるのはフィールドの資料だ”と教えていただき、新しい学びの喜びを得ることができました。大学院でも同じテーマを研究しました。
 また、民具調査などの写真撮影の基礎や、博物館実習での掛け軸の巻き取り方など、当時はこれが役に立つとの実感などなくノートをつけていましたが、今はそのノートがすごく役に立っていますし、就職するときにも強みとなりました。

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