ドイツ学科 ― マールブルクとの確かな絆


 皆さんがまだ小学校の低学年だった頃、世界史の書き替えを迫るような出来事が連日のように私たち のもとに飛び込んできました。東欧諸国の民主化運動やソ連の解体による、40年間に及んだ冷戦の終結が それです。ベルリンの壁の崩壊、それに続くドイツ再統一は、こうした一連の変革のうねりを象徴する、 まさに「世紀のビッグニュース」でした。

 それから10年余り ― 。この間、「ひとつのヨーロッパ」への動きがいよいよ本格化し始めました。 欧州連合(EU)の発足、それに伴うユーロの導入など、ヨーロッパという巨大な船が進水し、ドイツは その舵取り役としての手腕を今後ますます問われることになるでしょう。しかしドイツは決して平坦な道 を歩んできたわけではありません。再統一の歓喜も束の間、記録的な失業率、増え続ける外国人の問題、 東西ドイツ人のあいだの「心の壁」など、国内の社会問題は山積し、98年には16年ぶりに社民党・緑の党/ 同盟90による連立新政権が誕生しましたが、コソボ問題への介入の是非をめぐり、世論は激しく揺れました。

 その一方で私たちは、ドイツがこれ以外にも数え切れないほど沢山の「顔」をもった国であることを 忘れるわけにはいきません。私たちが子どもの頃から馴染んでいるグリム童話のふるさととしての顔。 ワインやビール、ソーセージといった、素朴だが奥の深い食文化をもった国の顔。セリエAとならび、世界の 頂点に立つプロリーグを擁するサッカー王国としての顔。いまやすっかり夏のベルリンを象徴するイベントとして 世界中の若者たちの圧倒的な支持を集めている「ラブ・パレード」の国としての顔。ベンツを筆頭に、独自の 哲学をもち、シューマッハーを生み育てた自動車王国としての顔。森をこよなく愛し、物を慈しむ心に育まれた 「環境先進国」としての顔。高齢者・障害者対策に早くから取り組んできた「福祉先進国」としての顔。周囲に 流されず、自分流のライフスタイルを貫く国としての顔。ナチスが残した重い過去に対し、正面から向き合う国 としての顔。

 私たち ドイツ学科の教員 は、皆さんが、これらの多彩な表情をもったドイツ(ここには広い意味でオーストリア やスイスなどのドイツ語文化圏も含まれています)を、その目、その体で直接体験し、新たな発見をしてくれることを 切に望んでいます。

 ドイツ学科の最大のセールスポイント、それは何と言ってもドイツのマールブルク大学との確かな絆です。 天理大学は30年以上にわたって同大学と友好関係を結んできましたが、1996年に念願の「交換協定」が 締結されました。これにより、両校の交流は飛躍的に活発になりました。皆さんがドイツで異文化を体験する 「文化実習」 はマールブルク大学の全面的なバックアップのもとに実施されていますし、 ドイツ学科のカリキュラム もこの文化実習を中心に組まれています。また、双方の大学に毎年2名ずつ、 交換留学生 が派遣されることも「交換協定」の重要な要素です。もちろん、皆さんにも十分にチャンスはあります。ドイツ 学科にとってマールブルクはまさに「第2のキャンパス」とも言えるのです。



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