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 【天理大学百年史コラム(2)】

講堂から伝道実習棟へ

一号棟の南側に伝道実習棟が建っています。
この伝道実習棟は、もとは仮講堂として建てられ、近年では伝道実習の教室として使用されていました。しかし、耐震診断の結果に基づき2019(令和元)年10月から使用停止となり、授業場所は南棟地下2階へと移動しました。
外観は古そうな建物で、形も少し変わっています。
なぜ、こんな形で、いつからある建物なのでしょうか。

講堂のない学校

本学の最初の建物である一号棟が建てられた頃、寄宿舎(現在の杣之内ふるさと寮の一部)がほぼ完成しているのみで、それ以外には何もありませんでした。
一号棟を見るとわかるように、教員や生徒など、大勢の学校関係者が一同に集まれる部屋はありません。

例えば入学式は、1929(昭和4)年に武道場(現天理高校第二柔道場)が新築されてからは、この武道場でおこなわれ、卒業式は、武道場または図書館講堂が使用されました。
寄宿舎内にも講堂が作られていましたが、ここでは全生徒は収容できず、また1933(昭和8)年には講堂内に神殿が新設され、講堂とはいえ、式典などはここではおこなわれませんでした。

仮神殿が講堂に

1926(大正15)年10月28日におこなわれた校舎(現一号棟)落成式の式辞で、二代真柱は「漸次講堂図書館等をも建築して生徒教養の機関を整へたいと思ふてゐるのであります」(『開講十年誌』)と述べているように、当初から学校に必要な講堂と図書館を建築する構想はありました。
しかし、校舎に続いて講堂が建てられることはなく、まず図書館が1930(昭和5)年に建てられました。

1931(昭和6)年から、教祖五十年祭、立教百年祭の神殿増築がおこなわれ、その際に仮神殿が神殿の東側に建てられました。
この仮神殿は、1934(昭和9)年10月25日の御遷座奉告祭後に撤去され、その木材を利用し、一部改修を加えて翌年に天理外国語学校に講堂として建設されました。これが現在の伝道実習棟です。

このように、もとは仮神殿であったものを利用しているので、入り口は階段を昇って2階から入るようになっています。
見積書には、工費は補足材料諸手間を入れて9277円9銭とあります。

実に校舎の建設から10年後に、やっと念願の講堂が建てられたのですが、しばらくは「仮講堂」と呼ばれています。つまり、建材は再利用で、また本格的な講堂としての形状を備えた建物ではないので、改めて講堂を新築することを念頭に置いて「仮」としていたのでしょう。
しかし、その後「講堂」と名のつく建物が長年にわたって新築されることはなく、1965(昭和40)年の南棟校舎の建設により、新たな講堂ができました。


変化する間取りや名称

さて、現在の伝道実習棟は部屋がいくつかに分かれています。T字型に廊下が造られており、建物の正面と側面から入れるようになっています。廊下の両脇に部屋が配置されており、東側に2部屋、南側に3部屋、北側に1部屋あります。

天理外国語学校に建設された当初は、東西にのびる廊下は無く、中央に54坪の講堂が設けてありました。講堂の正面には演壇があり、その両脇から背面の廊下に出られるようになっています。

また、講堂の両脇にはそれぞれ20坪の板間がありました。講堂背面の廊下を隔てて、建物の東側に21帖の部屋が2部屋、28帖の部屋が1部屋ありました。
戦時中には、東側の3部屋はマライ語科・イスパニヤ語科・ロシア語科の教室となりました。
さらに戦後、天理語学専門学校時代の図面をみると、建物の名称が「元講堂」から「東教室」に書き換えられています。講堂はなくなり、その部分は6つの部屋に区切られ、ドイツ語部・ロシヤ語部・マライ語部・イスパニヤ語部・朝鮮語部・イギリス語部の教室になっています。

そして天理大学発足後は、建物の名称が「一号館」に変わります。1955(昭和30)年の図面では、6つに分かれていた教室部分に、ひとつの大きな部屋になるよう貼り紙がしてあり「南大教室」と書かれています。1964(昭和39)年の図面では、南大教室はそのままで、東側の3部屋のうち北側2部屋がひとつになり、南中教室となっています。
1969(昭和43)年度には、南大教室は4つの教室に分かれ、南中教室は、教室名が数字の教室番号になり、その南の部屋は講師室となりました。この部屋割が現在まで続いています。また長らく建物は「南大校舎(なんだいこうしゃ)」と呼ばれており、その後、現在の伝道実習棟となりました。
伝道実習棟での最後の参拝(2019年9月26日)
伝道実習棟での最後の参拝(2019年9月26日)
教室移動にともない、実習で使用する道具を運び出す(2019年9月26日)
教室移動にともない、実習で使用する道具を運び出す(2019年9月26日)
※掲載の図面などは加工をしています。

『開校十年誌』山澤為次編 1935
『天理大学五十年誌』天理大学五十年誌編纂委員会編 1975 
『学校法人天理大学年表』学校法人天理大学編 2000
『昭和普請』天理教会本部建築記録係編 1936
天理大学広報誌『はばたき』No.27 2014 

「天理外国語学校講堂見積書」(年史編集室収蔵)
「講堂建築御願」(年史編集室収蔵)
「天理外国語学校校舎配置図」(年史編集室収蔵)
「天理外国語学校講堂平面図」(年史編集室収蔵)
「天理語学専門学校教室配置図(写)」(年史編集室収蔵)
「天理大学校舎平面図」(年史編集室収蔵)
 

(年史編集室 吉村綾子)

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